資格に目覚めた経緯
ちょうど40歳のときに、資格に興味を持ちはじめました。
それまで自分の腕一本で仕事をしてきて、いくつかの会社を渡り歩きながらも、それなりに評価され、年齢に応じたキャリアはつくってきました。
しかしどうも、どこへ行っても「印籠」に弱い人たちが一定数いることに気付いた。人物を肩書きや資格で判断するようなタイプです。
これは、ある部分仕方ないとも言えます。当該分野に詳しくない人たちに自分の実績を紹介しても、凄いのか凄くないのか普通なのか、門外漢にはわかりません。そういうケースに実際に何度も出くわしました。
で、これは面白いと思いました。裏を返すと、肩書きや資格さえあれば、それだけで簡単に信用する人たちが一定数いるということです。実力が伴わなくても、です。
多くの場合、「肩書き」は組織から与えられるものです。ちょうどその頃、会社員生活を辞め、個人事業主として独立するタイミングだったため、自分に肩書きを与えてくれる組織は、もうありません。したがって、「資格」に注目しました。
もともと勉強は嫌いではないし、新しい知識を常に得なければならないような仕事をしているので、自分なりの学習スタイルは確立しています。分野・手法の得手不得手も自覚済み。幸い、個人事業主なので、総体として余暇時間が増えるわけではありませんが、自分の裁量で時間に融通を利かせることはできるます。よし、やってみようと。
ただし、仕事と直接絡めすぎて義務感が生じてしまうと楽しくなくなってしまうため、自分で自分にルールを科しました。
①キャリアアップ等を考慮せず、興味の赴くままに受験すること
②合格だけを目指すのではなく、知識の取得に喜びを見出すこと
③やるからには一つ一つ真剣に取り組むこと
といった具合。
つまり、資格はあくまで趣味。しかし、趣味はおそらく仕事より長く(リタイア後も)続くものであり、その意味では、人生において仕事より重要なものだと言えるのではないでしょうか。しかも、終わりや完成がないのが趣味の世界です。
だから「資格道」なのです。